ある日を境に、言葉が話せなくなったら・・・聞いて理解できなくなったら・・・海外に一人ぽつんと置かれたような環境。きっと不安で怖いことでしょう。
脳血管障害・頭部外傷・てんかん等で、脳内の言語野と呼ばれる箇所が障害を受けると、症状が出やすくなります。
4つの言葉の能力が落ちてしまいます。例えば、「話す」物品の名前が言えない、スラスラ上手く話せない「聞く」相手の言葉が理解できない、テレビのニュースがわからない「読む」文字が読めない、書類が理解できない「書く」名前や文字が書けない、文字が思い出せないといった症状が出ます。大きく分けて、以下の2つのタイプがあります。
・「運動性失語」発話が出にくい、文字が書けない
・「感覚性失語」言葉をスムーズに話すが、内容が伝わりにくい
この他にもぎこちない話し方になる、言葉の音が分からないなど、多種の症状がみられることがあります。
1
時計はどれですか?
バナナはどれですか?
2
これはどれですか?
単語・文章を読んで理解しているか
1
これは何でしょう?
この人はなにしてますか?
2
名前を書いてみる(なぞり書き、模写)
書称(絵カードの状況を書く)
オペラみたいに手を広げて発声します。
しらかば~♪あおぞ~ら♪
せーの、「歯をみがく」(二人で)
「ご飯を」「食べている」
1分間で多くの単語を聞いて、指さしていく
1単語→2単語→3単語と徐々に聞く量を増やし、言葉の記憶にもアプローチ
日記に想いを書いて見返したり、ご家族様にも状況をお伝え致します。
「お仕事の繁忙期はいつ頃ですか?」「年末と年度末が忙しいです。」
「大切な人に想いを伝えたい、意思表示したい」を真剣にサポート、
笑顔を引き出すお手伝いを致します。
①まず大まかに2つに分かれます。滑らかに話せるのか、言葉が少なく話しにくそうにしているのか。
② 遅次に、もっと細かく8タイプに分けて考えます。通常このタイプ分類に分けて、訓練を行っていきます。
しかし、他の障害が混ざって、実際はきれいにタイプごとに分かれないそこで当院で試みていることは次の通りです。
失語症に注意障害・失行(やる事が頭でわかっていてもできない)・認知症などの症状が重なって、判断が難しいケースがあります。そこで、私たちはそれらの症状を拾い、どのような理由で症状が出現しているのかを探り、多方面からアプローチします。時には言語と直接関係ないように思われる、「行動や感覚」を通して、言語治療に繋げていくといった事も行います。
言
葉
へ
刺
激
は
ず
っ
と
継
続
例えば:滑らかに話すが、内容が伝わらないタイプの方の場合言語のリハビリと行動・感覚入力を並行して行います。
症状:落ち着くことが出来ず、言葉の練習に取り組めない
型にはめるのではなく、患者さん個別の症状を見極めて、患者さんごとのオリジナルの練習を積み重ねていきます。
言葉の練習+ベースアップ=改善へつなげる
「ろれつが回らない、話しにくい、よだれが垂れる、飲み物が口からこぼれる」などの症状が現れると、人と会って話したり、人前で食事を取ることが苦痛になったり、よだれがこぼれるため外出を控えたり・・・日常生活に支障をきたします。
脳疾患や頭部外傷での麻痺、失調・パーキンソン病等の神経疾患により、話す機能に障害が起こる事があります。
発音の他、呼吸・発声・話すリズムなども障害を受けると、相手が聞き取りにくい話し方になります。
聞き取りやすい発話になるように、CIセラピーという方法も含めた顔面・舌の筋トレや呼吸へのアプローチを行います。(CIセラピー:詳しくは顔面神経麻痺のページへ)
ここの麻痺で唇が閉じれず、よだれやコーヒーがこぼれる
唇の筋力トレーニング中。強さを変えながら徐々に強化していきます。
電動歯ブラシ改良のオリジナルの道具で、顔面の麻痺側に刺激を入れて、筋肉が固まらないようにします。
電動歯ブラシを改良した道具(近隣の歯科医と連携)
舌の筋力トレーニング(側方)偏った舌を中央の位置に戻し、バランスを取ると話しやすくなったり、ご飯が食べやすくなる効果があります。
舌の筋力トレーニング(前方)前方への筋力が上がることで、話しやすさや飲み込みやすさが改善します。
「話したい」 「聞き返される事を減らしたい」「電話でも正確に伝えたい」をサポートします。
外出したくなる、そんな日々を取り戻すために、一緒に治していきましょう!