栄養科は、治療の一環として患者さん個々の栄養評価を適切に行い、QOLの維持向上につなげることを目標として業務を行っています。
栄養管理(医学的管理)
治療を円滑に進めるのには、栄養状態を整えておくことが重要です。また、食事療法が必要な方へは「栄養教育」が重要になります。
1.入院された方全員に実施している栄養評価
入院時全員にお会いして生活習慣や食習慣、歯の有無などを教えていただきます。(栄養スクリーニング)管理栄養士は、入院中の患者さんを毎週又は毎日ベッドサイドに訪問をしています。食事量や食べ方(嚥下・咀嚼)姿勢等々個々人の栄養状態を把握し(モニタリング)、体重減少や栄養低下がみられる場合は、患者さんに適した硬さ、量等の食事内容の調整、食べ方の工夫など摂取量のアップに向けて提案させていただきます。その後も観察・評価が必要な方々には経過観察を続けています。また、各病棟において看護師・地域連携室スタッフ・薬剤師・管理栄養士各々の専門性を生かした話し合いによる「病棟カンファランス(毎週開催)」に参加し、お一人お一人を見守っています。
2.栄養指導
①個別指導(外来・入院)
ご自宅でも食事療法が必要な患者さんには医師の指示のもとに、予約制で管理栄養士が個別に栄養指導を行っています。
・個別指導の指導時間は概ね30分を目安に
・栄養指導日は月曜日から金曜日の9時30分~16時の間
・外来の患者さんは、栄養指導室において。また、入院中の患者さんについては、病棟で行うこともあります。
②集団指導
病院の中だけではなく「出前講座」と称し、ご要望があれば地域に出て行います。
食事管理(食事サービス)
入院中の食事は治療食の指示がある場合を除き、一般食(米飯食、全粥食、五分粥食)を提供いたします。思うように食べられないときは、さまざまな食事や対応を行っていますので安心して病院スタッフにご相談ください。
1. 適時適温給食
食事時間 |
朝食:8時 昼食:12時 夕食:6時 |
---|---|
トレーセット |
温冷配膳車を使用し「温菜・冷菜」を区別してセットしています。 |
2.個人対応食
個々の患者さんの食事アレルギーや、どうしても「食べられない」状況に対して工夫を行っています。毎食の食事トレーにおかれる食札に、その内容が明記されますのでご確認ください。病院では、それを『コメント』と表します。
①食事に出してほしくないものがある場合のコメント(好き嫌いは除く)
(例)牛乳で下痢をする・・・牛乳禁
(例)サバを食べるとジンマシンが出たことがある・・・サバ禁
②おかずの大きさコメント
(例)噛めないので小さく切って食べていた・・・一口大
(例)肉だけは刻んでほしい・・・肉きざみ
③食具のコメント
(例)フォークが必要・・・フォークつき
④その他、管理栄養士が患者さん個々人の様子を観察し、少しでも食事を召し上がりやすいように多職種と話し合い、食事の調整を行います。
3.食事内容
食事の内容は大別すると①一般食(常食、全粥食、五分粥食など)②治療食(塩分制限食、エネルギーコントロール食、たんぱくコントロール食、脂質コントロール食など)があります。その他咀嚼・嚥下が難しい方の為に食事の形態を工夫した食事があります。
調理形態の対応
行事食
季節の行事を大切にし、入院生活にメリハリをつけていきたいと思っています。